dance

鍛錬について

先日、某舞踏家の演舞について「身体が鍛錬不足で素人」と評したら「各自の素の身体で舞えばよい」とリプがあった。鍛錬不足の原因は、鍛錬が「素」を型に嵌めて去勢してしまうイメージに留まっているせいであることがわかった。鍛錬とは「制度的素」にまみ…

沖縄の大学、oistで踊ります

ドイツ語の詩のフランス語翻訳を探し出して、そこから英語の翻訳も探し出して、なんとか自分のことばで英語翻訳をしてみようと思ったのだけど、ちょっと無理すぎた。全然知らない言語を、ちょっとは知っているけれど自分なりの垢が全くついていない言語に翻…

本番が終わりました/良知くんが撮ってくれたビデオのこと

昨日と一昨日の本番が終わってほっと一息。 踊る日が近づくにつれて何も手につかなくなってゆくのが困るな。 生活のことにも、食べることにも、忙しいからじゃなく、からだが騒いで系統立ててものごとを行えなくなる。 どこか遠くから呼ばれてて気が散ってい…

Peeping Tom『Vader』、パリに来て1年経ちました

全然ブログを書かなくなったな。 3年前くらいまでは10年間、ほとんど毎日書いていたのに。 言葉にしてあらわす、ということに対して今よりもっと気楽でいたことが懐かしいような気もする。 明日はパリ祭です。 パリで一番大きなお祭りで、シャンゼリゼをフラ…

0:21

どこかの時間に送り出されるひかり 白い石を穿つ、 ように刻まれてる 結晶が重力に負けて落ちるみたいに 繰り返し、 いつも聞かない鳥がないている 遠くの鐘を鳴らすようにわたしは踏もうと思う ふいごが火をけしかけるように まんなかと結びつくみたいに ど…

雨音

ただ音があって、振付けをつけて、精一杯に踊る、という場面をなかなか目にしなくなったなあ、そういう何だかほとばしるみたいなことでわあわあと踊って、からだにいっぱい何かが満ちて、そういうのが懐かしい気持ちになった。懐かしいというのは私はもうそ…

横畑早苗さんの新作コレクション受注会で踊ります

明日は早苗ちゃんの新作の受注会で踊ります。とても楽しみ。服のイメージを損なうことなく、ただの衣裳としてではない見せ方をしなければならない、そのことをいつも考える。3月と同じように、伊藤さよ子さんと踊ります。今回は春/夏コレクションです。踊る…

いっぽん道/泉

動いているのはまだ見ない光あたためられて、めぐって、呼吸をいっぱいに含んで、知らない時間に抜けていく進む速度はだんだんにあがっていくけれど見送ることの方が早い風もなくでもこの音はなんだろう誰のからだの音なんだろうとどまる泉だろうか太陽も月…

町境の橋

もう少し進めるはず つかんでいる手は冷たいけれど、足元には川が流れていると思えばいい 遠くに映るけれど水面まではその半分なのだから どこまでを橋の裏と呼ぶんだろう 階段の裏はどこに通じるの 手の中ではひとつながりなのに実際は一歩も動けないことに…

右手に川がある空には鳥がいないその川のことをわたしは知っているそれはあの電線を赤い空の中に見たからだ森に沈んでいる川は地下に吸い込まれる川とどういう違いがあるんだろう?いつか木だったことがあるに違いない、だってそこにあればわかるのだから地…

楽譜を読みセリフを話し振付を踊るということ

今日の美生ちゃんのいとでんわへのコラムを読んでこのことばを思い出した。 音楽家としてやっていると、どうしても演奏のなかに自分というものを入れたくなってくることですね。しかし、音楽というものは、作曲した人がその曲の演奏のいちばんいい方法を知っ…

動画をつくっていただきました

お盆のおわりに大蔵寺で踊った映像の完全版ができあがりました。駅で待ち合わせをしたときに、入場券がわりにひとりずつ渡した鈴をみなさんがいいころあいで鳴らしてくれている。セミの声がずっと流れて、そして空気をちいさくやわらかく裂きながら舩橋陽さ…

秋の虫の声を聞いていたら両耳にいっぱい溢れるように聞こえてくる瞬間があった。なにかに似ている、なにかをからだが思い出しそうになっている、と考えたらお寺で鈴を鳴らしてもらった日のことで、あの時には蝉と鈴の音の層のあいだを縫うように踊ったのだ…

お寺ダンス終わりました

お寺でのダンスパフォーマンスが終わりました。終わってからざあっとからだから抜けたものが戻るのに時間がかかった気がします。今回は友人が誘ってくれて嬉しかったから「踊るよー」って引き受けたのですが、この時期にお寺で踊ることができるということの…

待ち合わせについて

今日はあいにくの雨(かもしれない)ため、そうしたら私は浴衣ではありませんがちりちり鈴を鳴らしているはずですのでご心配なくいらしてください。17時になったら行っちゃいますからね〜!中山駅、南口です。よろしくお願いします!

「お経×スライド×ダンス」は21日中山駅南口集合です

新納翔さん×下平竜矢さんの写真展が9日からお寺で開催されています。その最終日である明日、日曜日に、お寺の本堂でスライドショーとダンスパフォーマンスを行います。8月21日(日)17:30くらい~ 19:00くらい「お経×スライド×ダンス」お 経 : 堂頭和尚スラ…

送り火、残らないこと、からのセミ

友人から送り火のことを聞いてからずっとそのことを考えていた。今年のお盆はやはり何か特別なもののような気がします。春にはさくらを待ち望んだように、それから、きっとこれから秋のはじまりの日の空を見つける日や初雪の日、年が終わる時…その時にもきっ…

21(日)に横浜の中山にある大蔵寺で踊ります

来週の日曜日、8/21(日)に大蔵寺というお寺の本堂で踊ります。友人の写真家、新納翔さんと下平竜矢さんが9日からお寺で写真展をしていて、その最終日に踊らせていただくことになりました。神奈川県の横浜市、中山という駅から徒歩8分ほどの場所です。大蔵…

懐かしいかもしれない場所、「海」をみて

とてもうつくしいものをみました。終わって、去られるときになんだか胸に穴があいたような気持ちになるくらい、自分をその時間に接着してしまっていたのだと思う。しばらく複雑な気持ちをかかえたままそこにある砂とか水とか鈴とかを眺めました。ああそうか…

早苗ちゃんの服

横畑早苗さんのJFW-IFF展示会への出展に参加しました。(早苗ちゃんの日記) 早苗ちゃんの服はからだのスピードからちょっと遅れてついてきて、肌をやわらかく押し、すとんと重みで落ちてくれる。 あ、ふと気付いたんだけど、早苗ちゃんの服の重みって、バレ…

横浜ヴァージンフェスタ2011に出演します

去年も出演した、みなとみらいの大桟橋ホールで催されるアートのお祭りにまた参加します。 ダンスパフォーマンスのほかにも音楽の団体もいるし去年はちょっと面白いパフォーマンスがあったりもしました。 舞台じゃない部分では小さなアーティストのブースが…

今日から3日間ビッグサイトで踊っています

今日はファッション業界のおおきな展示会の会場で踊ってきます。 東京ビッグサイトです。 アパレル関係のディーラーの方など、インビテーションがないと入れない展示なのでご覧いただくことはできないのですが、以前chiyoda3331でやったのと同じ、横畑早苗さ…

point BLANK の公演を観ました

観たばかりなのでメモみたいですが。小尻健太さんの作品。今、小尻さんが持っている思いのようなものをほんとうに真っすぐにかたちにされたのかなぁという気がしました。たくさんの作品をつくったり参加したりしているなかで、きっとだからこそ今自分自身が…

マラソンセッション#2

土日はmargaの飯名さんと菅原さちゑさん、そしてAAPAのマラソン・セッションでした。 マラソン・セッションとは。 モダンジャズの帝王、マイルス・デイビスがコロンビアレコードに移籍するときに、もともと所属していたレーベルとの契約が残っていたために、…

0:15

またいくつかのリハーサルがはじまったりセッションのようなことを進めている。いつも思うことはこの瞬間に一緒に踊っているひとたちを撮りたいなあということなのだけれど、やっぱりそれは自分も真剣にリハーサルをしている以上なかなかかなわない。撮りた…

動きと感情についてのメモ

からだの動きのことと感情について、メモ。先に感情があるのではなく、からだの動きが感情を呼び覚ます。その展開のしかたが、なにかしらの感情をかきたてることになる。それは音楽の転調に似ているかもしれない。“まず音が存在し、それしかないと判断された…

コントラステ感想

コントラステ舞台。自分がキャストに入らず見るのは『真夏の夜の夢』以来。光や映像をいつもより使っていて転換やきっかけが多かったけれど、それが見えすぎず一体になっていてセンスがいいなぁと思う。ところどころは苦労を少し聞いていたということもあっ…

夢、思い込みみたいなこと

夢をみた。ときどき夢が気持ちを解決してくれる。もう逢えないひとや、過ぎた失敗、解けない疑問。現実には覚えのないこと、でも夢の過去では確かに思いあたることだった。目が醒めて、そういうことだったんだきっと、と思う。解決はものごとの変化に必ずし…

舞踏のこと、『卵熱』

先週知人の舞踏公演を見て自分のなかでまとまりのつかぬというか行き場のないぼんやりとした疑問のようなものが頭から拭えないでいた。 いちばんこころを悩ませたのが、あのような作品が舞台という架空をお約束された場所で成立するものであるのかというすご…

はじめて踊りをはずかしいと感じたこと

自分の作品をやっとつくった、終わった、という興奮から醒めてみるといろんなことがなんとも恥ずかしい。 作品として未熟だったというところにその恥ずかしさがあるわけじゃなくて、ただ、自分が自分の作品を踊るということは全部まるごと吐露にすぎないわけ…