マラソンセッション#2

土日はmargaの飯名さんと菅原さちゑさん、そしてAAPAのマラソン・セッションでした。

マラソン・セッションとは。 モダンジャズの帝王、マイルス・デイビスがコロンビアレコードに移籍するときに、もともと所属していたレーベルとの契約が残っていたために、わずか2日間でアルバムを4枚分録音した、そのセッションのこと。

それになぞらえて、2日の間に4枚のアルバム(曲、になったんだけど)で作品をつくろうじゃないか。 というのが今回の内容でした。

会場(長者町アートプラネット)が日ノ出町の古い歓楽街の中にあったのと、イベント会場がかつてはダンスホールのついているバーということで、テーマは「ムード歌謡」とか「演歌」みたいなことになりました。 さちゑさんが提案してくれた演歌のなかから4曲を選んで1シーンずつつくることに。 「有楽町であいましょう」 「ぬれて大阪」 「ワン・レイニー・ナイト・イン・トーキョー」 「新宿の女」 と、なんともマイナーな4曲。

この曲をかけたり歌ったりは一切せずに、歌詞とかそれに派生することから連想して、小道具とか持ち込んで、踊りと音と芝居と映像を構成していって、1日目でだいたいの大枠を完成。 こんなに早く作品の骨組みができちゃうもんなんだなあということを初めて体験したのでした。 ダンサーがいて役者がいて演出家がいて音をあやつるひとがいて映像がいてカメラがいて…とさまざまな脳みそが集結してぐんぐん進むかんじが楽しかった。 セッションしようぜ、という話になっただけあって「ちょうどいい加減」みたいな部分もそんなに大きな触れ幅がなくて、すんなりまとまったのかもしれない。 楽しい時間でした。

ちなみに私がいただいた見せ場の曲は「新宿の女」です。 ビール吹きかけられる!ってびっくりさせちゃったお客さま、すみませんでした。ふふ。

いい感じにまとまったけれど「咆えたりなかった」というさちゑさんの言葉で、そうなんだよな、ということも思った。 なんだか小綺麗に踊っているみたいに見えることはあっても、それだけじゃな。 自分の発想の貧困さにむむむと途方に暮れそうになったり。 なかなかはじけたりぶっとんだりできない性質なので、それから、ユーモア感覚のことについて考え込んだりしてしまった。 ユーモアって、思いやりに繋がるんだよなー、と。

お休みの日に足を運んでくださったみなさま、一緒に楽しんでくださったみなさま、ありがとうございました。

飯名さんが幾つか写真をあげてくれたのでリンクします。