2009-06-01から1ヶ月間の記事一覧

* 『寛容のオルギア』ヤン・ファーブル

自慰行為合戦のようなものではじまり、笑いがこみあげたのも束の間、急に陥る慟哭に揺さ振られて嗚咽しそうになる。今思えばこのはじまりの感触こそ、彼がこの舞台で示したかった世界のなかに転落してゆくわたしたちの深い虚無だったのかもなぁ。ここまでや…

* 『白い予感・黒い予感』

私を作品にしていただいた、その日に撮った写真がやっと現像できた。“白い予感・黒い予感”というタイトル。相反する画面、間逆の関係。そしてりりしい女神像と重ねてくださったそのイメージをうれしく思う。 以前Jさんに教えていただいて一緒に来たカフェは…

* でもまだ指先のさき、夢がまざる

なんだか、もう少しな気がする。ジャンプしたその先に海が見えているみたいに。そんなに遠回りしていないぞという期待はまたきっとあっさりと裏切られるのだろうけど。よく見上げていた鳥の巣がすっかりなくなっていた。あんな高さのものを人間が取り去るわ…

* マイケル・ジャクソン

マイケル・ジャクソン。一度コンサートに行ったことがある。小豆くらいにしか見えなかったけど。あの体を45度くらいに傾けるしかけが今でもわからない。子供を性的虐待したとして訴えられたときのコメントがこころに残っている。“自分は生まれた時から世界中…

* がけっぷちからの動き、自己愛のこと

からだがいきついた先を何度も味わってやっと次にどうしたいのかがわかることがある。この重力に任せたいのか逆らいたいのか、つりあいをとっている他の箇所が作用したいとすればどこか、どの部分がフリーになりそうなのか。たたき込まれた動きのボキャブラ…

* someday 2

吉祥寺のカフェ アマル。ブランコになっているベンチが可愛い。わたしのようながさつな人間が座っちゃいかん、とずっと座れなかったのだけれどみおちゃんと行ったときに座ることができた。御者とお嬢様みたいな感じで許してもらえるはず。 私が選んだのはほ…

撮影は延期、迷子のノート

…と、思いきや、撮りたかった朝日は雨でのぞめまいとのことで急遽中止になってしまいました。すごく残念。でもフィルムも買いためたし次回を楽しみにしよう。けれどほんとうに残念だったみたい。写真も撮りたかったのだけれど、やっぱりときどきどうしてもこ…

* 走るTシャツ @九十九里

今夜から車を飛ばし(って飛ばすのは私じゃないけど)走るTシャツ夏バージョンの写真を撮影に行ってきます。行き先は九十九里です。天気がとっても心配なのですが…。おかげさまで走るTシャツも目標の売り上げ132枚を突破いたしました。(中間報告はこちら

* 切実なるもの

なかなか根付かないことたちを見送ってはちいさく傷を負っている。すこし前進したんじゃないか、じょうずに振舞えているんじゃないかと微笑もうとしては針でつつかれて空気が抜ける。どんなにかわたしはまわりの環境に助けられて、それに彩られたものだけを…

『草の花』 福永武彦

“廊下の片側だけ、降り込んだ雪が仄白くつもっていた。私は雪を避けて反対側を歩いたが、それでも草履の裏に、時々、さくさくと雪のきしむ音がした。”“つまりギリシャはね、人間を信仰したんだ。まず神々を信仰し、次いで神々を創った人間を信仰し、最後には…

* 夜の鳥、夏の舞台

夜どおしさえずりの聞こえる季節がやってきた。一年経ったのか、と思う。群れの斥候を見上げて何故あの日あの駅にいたんだっけ?と考える。異変に気付いたのはわたしと、それからヒールを履いたお母さんに手をとられた、つばめの尻尾みたいな飾りがついた帽…

* 差別するんです

部屋のちいさな窓の外に室外機だけが置けるベランダがある。そこを鳩がみつけ、卵を産みに来るようになった。母は鳩の糞はからだに悪いからと一生懸命追い出そうとしていて、父に頼んでそこに引越し用のビニールテープで柵をしてもらった。朝がたがたいう音…

少しずつ拾い上げてちょっとずつ磨き上げるしかないのに、「うーわー!わからん!!」ってただ髪をかきむしっていたんだろうな。わからない時には放っておくしかないし、またはもがきまくるしかない。それにしてもいつも歩みが遅いよ、なんて思ってもどうし…

* 洗濯物と日曜日

いつもおばあちゃんちに行くのは楽しいのだけれど、ときどきそこから重たい滓のようなものを受け取ってぐったりしてしまうこともある。今回がそうだった。どの家もそうであるように私の家にも少なからぬ問題はあって、そのことを語ると時がどうにも進まなく…

* 無題

たいせつにすべきものをすごくすごく間違っている気がするどんなに守られていても どんなに素敵なものを引き寄せてそれに触れてもおそろしいほど簡単に濁らせることができる悪意を持たないことはそれを防ぎはしないなによりも、怠惰が、腐らせる。及ばないも…

* 朝のお風呂、乾いた塔・満ちた塔、しんに奪回すること

横浜でリハーサルを終えて帰ってくるともう12時を過ぎている。からだはそんなに疲れていないのだけれどイメージをぶつけ合って選び取る作業だったから頭が疲れていて、かばんだけを下ろして着替えもせずにベッドに転がったらいつのまにかそのまま眠ってい…

rapunzel

高い塔の上でずっと求めているんだ絶対なんてないと痛いほどしりながら それ以外落下をとめるものはないと手をとっても涙に映ってさかさまになるだけなんだなほんとうはもう とっくにとけているんだよ

共震

話していると今一番わたしのこころをとらえて離さないもの、頭をぱんぱんに膨らませているものにどんどんじょうろでお水を与えられているよう。めまいがするくらいに膨大で深遠なそのことをみみかきくらいに小さく、だけど繊細に、ちょこっとずつ耕している…

地底に残されたみずうみ

きっと手放せなくなると思うよ、とわくわくしながら録画していた映像を見せてくれたことを覚えている。彼はそんなふうにどこからか私のこころを掴むものを持ってきては、わたしの世界に投げ入れてくれた。アフリカのそれだったのか、メキシコのそれだったの…

* 耳のない象、ぐるぐるかちかち

象の鼻パークでのパフォーマンスの感想をvalちゃんが書いてくれました。

* 象の鼻パークで妄想

象の鼻パークでのパフォーマンス、無事終了しました。前日、いや直前まで雨がどうなるかということが一番の心配だったのだけれど開始直前からにわかに太陽が顔を見せ、ちょっと暑いくらいの陽気になりました。晴れ女は誰だー。(ダンサーはほぼ女の子だった…

* 場所・時間変更のお知らせ @象の鼻パーク パフォーマンス 

本日の象の鼻パークでのパフォーマンスは雨天ですが決行になりました。あいにくの雨のため、場所と時間がかわりましたのでお伝えします。●場所:赤レンガ倉庫側の特設舞台日本大通り駅を出て海側に向かうと象の鼻パークがあり、そこに入ったあとに赤レンガ方…

* 沈んだ氷のはなし、音と色がはじける

脇目もふらずそこに突進してゆくことができないのは寄り道をしたかったり曖昧な多くのものを拾いたいからという美徳ではないか、とどこかで甘えていた。甘えがなければよしとしてもいいのかもしれないけれど、もうすでにそこで安心している場合ではない。見…

* リハ、錘、みどりの水の絵

7月のセッションハウスのリハーサル2日目、初めて全員がそろう。キミホさんの舞台で好きな動きをするなあと思っていたみなみちゃんと、1年前からいつかまた一緒に踊ろうと話していたななせちゃん、それから劇団ひまわりの尚美ちゃん、SETのさやちゃん。ジ…

アートガイア移転、これ着たい

河口湖にあったとても好きだったギャラリーがなくなってしまったらしい。Jさんに連れて行ってもらった、とても素敵なところだった。白くて丸い椅子、静かな白い壁、2回に続く階段のまわりにはにぎやかなイラストがぎっしり。裏には白樺の木が生えていてとこ…

* やさしい決意

守るべきものがわかったとき、すごく強くなれる。昔から、肝は据わったほうだと思っている。はったりばかりで実は小心者なのだけれど、肝心な最後の砦は厚い。卑小なことにうじうじ関わっている間はとても弱い。情けないくらい、何かのせいにしたり言い訳を…

とりもどすじかん

ずっと家にいない子供だった。5時の鐘が鳴って友達がいなくなってもひとりで外で遊び、暗くなった頃に戻って叱られた。学校からはなかなか帰ってこなかった。高校生になったら新宿中央公園で踊って真っ黒になって帰った。自分の好きなことにしか時間を割かな…

ちいさなつたが貼りついている様子が好きだ。爬虫類の吸盤みたい。フェンスのむこうがわ。ほんとうのことをしるのが、今はこわい。

* ひさしぶりの舞台

今日は私が一番初めて教えをしたときにずっとついてきてくれていた生徒さんの8年ぶり(?)の舞台を見に行ってきた。舞台こそ久しぶりだけれどそのあいだ仕事をしたり、別の先生のところでレッスンをはじめてみたり…という彼女なりの時間が当然積まれていた…