とりもどすじかん



ずっと家にいない子供だった。
5時の鐘が鳴って友達がいなくなってもひとりで外で遊び、暗くなった頃に戻って叱られた。
学校からはなかなか帰ってこなかった。
高校生になったら新宿中央公園で踊って真っ黒になって帰った。
自分の好きなことにしか時間を割かない娘。


こんなふうに向かい合ってお茶を飲むなんて、ほとんどしたことがなかったんじゃないだろうか。