映画

ちょっと日記に帰る、フレデリック・ワイズマン『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』

このところ夜中の3時過ぎに目が覚めるようになった。そのあと二度寝をし結局は8時半あたりに起きるのだけれど。今日は4時半過ぎに起きてそれから珍しく寝付けず7時近くまで携帯を見ていた。ただでさえ受け取るのを待つ性質なのにSNSのような流れてゆくものを…

ゲンスブールと女たち、驚くべき学びの世界展

新宿のバルト9で『ゲンスブールと女たち』。 年を重ねるごとにほんとうのゲンスブールの顔を忘れるかんじ。 彼の曲がどんどん出てきて、女性関係とか事件とかもつぎつぎ出てきて、ゲンスブールを知っているひとはにやにやしながら観ちゃうかんじ。 しかし、…

タンブラー、『落下の王国』、はだかの王様

池袋の西武で迷子になりながら、無印の真空断熱ケータイマグを買った。これで昨日から熱いお茶ばっかり飲んでる。チャイのインスタントの粉も買ったので、チャイとお茶ばっかりでちゃぽちゃぽになっている。でもこれで、会社でも冷めないものが飲める。行き…

『萌の朱雀』 河瀬直美

殯の森を見たときもそう思ったけれど、緑がきれい。ただまっすぐに飛び込んでくる緑。光に満ちていたり白くくすんでいたり雨に翳ったり肌に映ったり。含む風やそれぞれの種類のかおりが感じられるような。ただこころの時間のねじを緩めて眺めていればよかっ…

『モモ』、『精霊たちの家』、血の叙事詩、alba

『モモ』を観た。ちいさいころから何度読んだかわからない物語。見ることをずっとためらっていたけれど、ミヒャエル・エンデ自身が制作に携わったということで励まされ(しかし原作者が映画制作に立ち会ったからといってその映画が必ずしもイメージを保ち、…

ぼけぼけ、動きの方向、『シテール島への船出』

リハーサルに出かける前に取りにいった写真がぼけぼけでびっくりした。得に白黒はぜんっぜん写ってない。白く飛んじゃっているし、暗い写真は全部ぼけてる。まゆちゃんと奈美とのお花見もぶれぶれだよ。ごめんね。でも面白いなあ。こうしてちょっとずつ学習…

blue、sono un gran bugiardo

青に沈んでいるというよりは、他の色がひかりとともに去る中あおだけが浮き上がってくるよう。銀色の電車もあおい。さくらもぐっと体温を下げる。すべてのすきまに降りていっそう浮き立たせ、そして一緒に息をひそめてゆく。+『フェリーニ~大いなる嘘つき』…

春の夢、『パプリカ』

いったりきたりを繰り返しながら少しずつ春への触れ幅が大きくなってゆく。今年は花粉平気だ、って宣言した次の日からやっぱり平気じゃないことになってきた。ちゅんがそわそわしている。春だから?『パプリカ』を観た。細部は緻密なプロット。全体像は「夢…

『セリーヌとジュリーは舟でゆく』 ジャック・リヴェット

好きなレヴューを書くひとがこれを好きだと書いていてずっと見てみたかった。家族と見始めたらお母さんもお父さんも退屈してしまって眠り込んだので一旦は断念。今回は私ひとりで見た。このところ『フェアプレイ』を読んでもりもりと、友達と家をシェアして…

『ミツバチのささやき』 ビクトル・エリセ

ここ何年かずうっとときどきこころ惹かれていた映画。だっていろんなひとがこの映画を大好きだって言うんだもん。ついに見た。映像の質と色がとても好きだった。構図に新鮮な驚きのようなものがあった。いかに切り取るか、ということを私はたぶんよく意識す…

『エル・スール』 ビクトル・エリセ

気づくと画面には切り取られた青いひかりがあって、だんだんそれが明けてゆく夜だと気づく。瞬くことも惜しんでその色を見つめる。私もこの景色を知っている。シーツの波が青白く照らされ、女の子の寝室なのだということが分かってくる。吼える犬、冷たい朝…

『アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生』

ジョン・レノンが赤ちゃんのようにオノ・ヨーコに抱きついている写真で有名なアニー・リーボヴィッツ。ジョンのこの写真が有名なのは、これがジョンの亡くなる4時間前に撮られたからでもあるけれど、でもこのDVDを見て、あの瞬間の持つつやつやとした特別な…