夢/鳥取の町、3/4

夢。

ひとりで古い家にいる。
場所は鳥取のようだ。
家の前にはずいぶん低いところに川が流れていて町はただ静か。
大きな地震が起きる。
震度は3か4くらいだった。
すぐに、どうか震源が遠くじゃありませんようにと祈る。
ツイッターを覗いたら震源は福島で震度は9というふうに出ていた。
まさか。間違いであるように祈る。

引き戸をがらがらとあけると川沿いの道に屋台とテーブルが並んで、まるでお祭りのように賑わっている。
みんな地震の影響で外に出てきたのか、この町のひとは夜中にこうして集まるのかそれはわからない。
たくさんのひとがお酒を飲んでいる。薄くぼんぼりの灯りも見える。
まるで狐の集まりのようだった。

心細くなって友達の家に行く。
その時初めて気付いたのだけれど、そのアパートの4件のうち3件は昔のこいびとがそれぞれ住んでいたのだった。
今までまったく気付かなかった…と家をぐるりと回ると、ひとりがお風呂あがりみたいな雰囲気でベランダにいた。
まるで怖いものに見つかったように、走って逃げる。
この辺りに来るのは久しぶりで闇の中を走るのはとても苦しかった。
小さな坂がたくさんあって家も密集しているので迂回を重ねる。
この岩の隙間なら見つからないかもしれない、でもお風呂から出たばかりみたいだったから追い掛けて来るのはもう少し時間がかかる、もっと遠くまで逃げられるなと計算しながら走る。


夢から覚めたあと、もういちど眠って逃げなければ、と考えて我にかえった。



いったい何から逃げていたんだろう?
(誰かから逃げなきゃいけないような悪いことはしていません(たぶん))