* ぶくぶくおもう



もし、
たとえばだけれど
わたしがのっぴきならない疵や空洞を抱えていたとしても、
そのことをおもてだたせることはしないだろう
と、お風呂でぶくぶく思った
喜びや発見や幸せや毎日のごはんのようにそういうものもわたしを構成するものの一部であるからおのずと含まれることはあるとしても、
それをことさら掬いだして肌にはりつけるようなことはしない
そういう表現に対する批判でもなければ嫌いですの表明でもなくてただ、
少なくともいまのわたしはそうなんだなあ、というだけのこと
それはわたしが届け、はぐくみたいこととはちょっと違うんだきっと、とぶくぶく

写真展でいただいた感想のひとつが、今日わたしの胸のげんこつくらいの石を砕いてくれた。
単純でいい。
そのまんまでいい。
たぶんだからこそ、むずかしいのだから。

からだを澄ませることをしなければ。