火を閉ざす水、水を別つ火



自分の写真を見て、なにかが足りないと思う。
わたしがそこにあるといいなと願うなにものかの、もしかしたら要のようなもの。
いつも惜しくもあいまいに撒き散らされ、訴えかけるには朧ろなままとけてしまう。
それはわたしの世界との関わりかたがそうであるからなのだろうか。

根っこに降りてゆきたい。
どんどん削いで身軽に、確かになってゆきたい。
それなのに今は周辺をただうろうろしている。
かたかた、いろんなものをぶら下げたまま。

もどかしいな。
自分のことも見失って、どうありたいのかもわからなくなっちゃうくらい、振り回してみようか。
じっとしながら削るなんて、生身のわたしには、惜しくてできない。
水も火も一緒に飲み込んで撹拌したら、澄むのを待とう。