ギャラリーでみたものメモ

このところ見たもののメモ。

●Jean Pierre Ruel http://jpruel.wix.com/jeanpierreruel

なんだか焼き物とかコラージュのような感触があって気になった。色彩も好き。全部が同じ空間の切れ目みたいなところにすいっと入っちゃってる感じがして、こわばってるのか脱力してるのかわからない。 帰る時ダックスフントの赤ちゃんに吠えられた。

●H. CRAIG HANNA http://www.laurenceesnolgallery.com/hcraighannadessins.html

どちらかというとデッサンに惹かれた。サイトで見るとたくさんデッサンがあってスケッチと文章みたいなものが面白いな。 会場には大理石に鉛筆でデッサンしたものがあって、その存在感が不思議でよかった。手の触れづらいところにぽつんと佇んでいるかんじが檻のようで。

●Vincent Lajarige 角がとれた流木のところどころがカットされて、そこが様々なものに置き換えられている。砂やもしかしたら海岸にあったゴミ?のようなもの、インクや人工物が溶かし込まれたアクリル素材が内蔵みたいな流木。 林のように立てられていて歩きながら触りたかった。

●Caterine Seher http://catherineseher.com/art/catherine_seher_accueil.html

描かれたものの目の印象がそんなに強いわけでもないのに、視線が頭のうしろに抜けてそこで溜まっているような感触。決して重苦しい絵ではないのだけれど、その重さの差が印象的。

●Franck Lundangi http://www.franck-lundangi.com/

お面とか呪術の杖みたいなものが立ち並んでいるお店の中に展示されていたんだけど、中央アジアとか中南米とかアフリカとかいろんな要素が混ざり合ってる。ぽかんと抜けた絵のバランスもいいし、色も綺麗。 サイトにあまり絵の点数がないのが残念。 よくある、「オリエンタルなものいろいろ」を集めたようなギャラリーかなというのが第一印象だったのだけれど、絵をみた後にちゃんと展示物を見たら、ギャラリーの方の「もの」へのこだわりが見えるようなものばかりであることに気づいた。ちょっとここにいるけど使われてたし、ずいぶん昔のことだけれどよく覚えているよ、ってものが言っているみたいだった。 ギャラリーの次の展示はバウレ族の神聖な置物展、みたい。

●Guy Harloff http://www.artnet.com/artists/guy-harloff/past-auction-results

黒のインクで描かれてる作品がよかった。闇から見られてるみたいで。

●Stefanie Schneider http://www.instantdreams.net/main

古いポラロイドのような、焼けた写真。実を言えばこういう風合いの写真に芯から惹かれるわけではないのだけれど、でも、自分が撮ったフィルムの最初と最後の切れた1枚が好きで、どうしてなんだろう、と考えながら見た。 その景色と、カメラの都合で時間が無理やり終わらされたこととは、無関係だ。 たぶんそういうことなんだけど。

●Ahmet Oran http://ahmetoran.com/gallery/2003-2004/

ギャラリーで見た作品が、イガラシさんとある意味で逆のことをしている、ということを思わせた。 塞いだ表層をえぐり取って底に見せるか、いったん空ろにして再構成するか。

●Alfred Haberpointner http://www.haberpointner.net/

展示してあったのはこれ(http://www.haberpointner.net/werke-und-projekte/wandobjekte/?lang=en)なのだけれど、サイトを見たら他の木を扱ったものを実際見てみたいなあ。 年輪が見えない方向、つまり垂直方向にカットした板に色をつけてから年輪状に刻み、方向を変えて色をつけて、またカットする・・みたいなことをしているのかな。シンプルなのに見え方が複雑。 というのもあるけれど、木とこの作家との相性がいいように見えたから、他の作品が見たいかんじ。

良い作家を見つけたら、家に帰って検索しよう。なんていうことをせずにその場でこころゆくまで見て、覚えておきたかったら覚えて、また気にかかったら幾度でも見にゆく、ということをしたらいいのだけれど、ついインターネットで調べてしまう。