図書館と図書館の話と迷宮の話

ページが抜け落ちてしまった図書館の本を返しに行った。多分直せると思うからと受け取ってくれた。専門家の手に渡ってひと安心。これまで何度も修復されているようなので壊れたのは私のせいだけではないと分かっているけれど、本が解けてしまうのは胸が痛む。
ほっとした勢いで別の本を借りる。自分でも無謀だと思うのだけれど『La fin des temps』、つまり『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』。新刊を読む前にもう一度復習しておきたくて。数十年前に何度も読み返しているおかげで今のところ辞書を片手になんとか読めているが、期限内に読み終えることはできないだろうな。
まだやっとエレベーターから出たところ。

ゲーム実況のYouTubeを見ながら、今のRPGはまだ行ったことのない部屋の宝箱まで地図に表示されちゃうんだねという話をする。新しい部屋には何があるかわからないからどきどきするんじゃないのかな。見逃しがないように、謎のヒントを探して何度も行きつ戻りつ苦労するのが楽しみなんじゃないかと思うのだけれど、予めもう手順が示されていてそれ通りにコントローラーで操作するだけ、そうしていればなんとなく次のボスを倒すだけの装備も整いレベルアップもできる…そんな敷かれたレールの上をただ進むような作業は面白いかな。流行りの映画みたいに、一度プレイすればもう二度とやり直したりもしないのかもしれない。
苦労や、理不尽のようなものから逃げてはいけないなどと言うつもりはないけれど、生きていたらどこかでそういうものを味わわなくて済むはずがない。もしそういうものに出会わなくて済むとしたら、済むと感じているとしたら、どこかにしわよせがいっているだけだ。

豆腐が余っているので今日はひき肉やいろんな豆や穀物を混ぜてハンバーグにする。