ぐつぐつ



小林秀雄やら、坂口安吾やら、好きだけど読むのに時期を選ぶなあと思うひとのものをとにかくつべこべいわずに詰め込もうと読んでいたら案の定知恵熱。
今年の誕生日は体温高めですごした。

みのりちゃんに動きのヒントをたくさんもらった。
動きを見てもらって、提案してもらって、足りないところや面白いところを言ってもらえる。
なんて贅沢なんだろう、この作業。
楽しくて張り切りすぎて子供みたいに気持ち悪くなってずっと電車に乗れなかった。

ぼんぼんくべる燃料はちゃんとあるんだけど空回りしている。
どうしよ。
どうしたらいい。
考えて動いてまた考える。またうごく。

友達の子の七五三の写真ができあがってきた。
へたくそな写真もあったけど、ぜんぶ送ろうと思う。まずはフィルム4本分。(残り3本は現像中)
どんなちいさな場面からもあの日いちにちを思い出せるように。
でももしかして、一番この写真を見てなにかを思い出せるのはわたしなのかもしれない、とも思う。当然のことだけど私が一度見たものだから。
一枚いちまいからその周辺の音や匂いや砂利の感触、風がどうだったか、そして映っていないあいだのことも導き出せる。
写真ってなんなんだろう。
なんだろう。

“無限のものは人間には耐えられない。限りのあるものこそが人間の営みだ”と海の上のピアニストは言ったけれど、それはひとこそがどんなに無限なものか、ということを示しているのだと思う。
だからひとはことばをつくり、ラインをひき、くらやみと覚醒を行き来することをおぼえたんだろう。