NY/成田にちかづく



成田への道にはいろんな思い出があって。


細かいことなんかなにひとつ覚えていないのに、歌っていた横顔と変わり、暮れてゆく景色のことだけ鮮明に覚えてる。


あの道を走った気がする、という道がこの道路からいつも見えて、でも確認する機会のないままだった。
そして確認する機会はもうこないから、成田にいくたびわたしはこの道を、あの道を走った気がする、と思いながら眺めるのだ。