町の道から山に通じる急な坂道があった。この道を歩いていると地元の人にちょっとぽかんと見つめられてしまうくらい、長くて大変な道だった。町の散歩を終えて発電所まで帰ろうか、と坂道にさしかかった時に視線を感じた。振り返ったらすりガラスの向こうに…
魚のあごの骨を見つけた。しおに洗われて肉がすっかりおちた骨。 おじちゃんは漁師をもう50年もやっていると言う。ぽっちゃりしたおなかをかかえながらぽつぽつと色んな話をしてくれる。そのあいだにも手は休まず網から針をより分け、円周に刺してゆく。大き…
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