ばらの木、ハンカチ、歓迎の手紙

No.222

Leikoさんのコラムを読んでフランスでは花の名前とその木の名前が違うんだよと教えてくれた友達のことを思った。 薔薇はroseなのだけどバラの木はrosier、くるみはnoixなのだけれどくるみの木はnoyerというように。 「rosier」はその友達の名の発音にとても良く似ている。

そわそわ落ち着かなかったVISA更新の手続きがやっと終わった。 たくさんの書類を揃えて警察に出頭するのだけれど、手が濡れるほど緊張したのではりーさんのハンカチをお守りに持っていった。 はりーさんはいつも、羽根がぽきぽき綻びていても、沼地みたいに胸が濁っても、全部肯定してお前でおやり、と扉を開けてくれるような感じがする。

朝ごはんを一緒に食べよう、と訪ねてきてくれた方が袋に色んなフランスぽいものを詰めて贈ってくれた。 初めて会う私がパリに来たことを歓迎してくれて、もぞもぞと殆ど話すことのできない私はそのひとの魅力にちゃぷ、と浸ってどきどきした朝だった。

そんなことが続けてあったからなのかもしれないけれど、会いたいひとにとても会いたい。 今朝のカマウチさんに会った夢みたいに、会いたかった!ってそのひとのお腹にあたまをぐりぐりしたい。 でも臆病なので、ぐりぐりできない。 そんなことを自分に許したら爆発しちゃう気がする。

今日は白が七色の集まりに見える。 黒も、そんな感じ。 感覚にカバーをかけられない日、何をしよう。