地ならし

No.322

9年前の今日、浴衣を買った。 おばあちゃんは着物を縫えるひとだった。 夕焼けみたいな色の浴衣で、実際着てみたら私には、いただきものの白と藤色の浴衣の方が似合っていた。

ふと思い立って、今西錦司と吉本隆明の対談を読んでいる。 このごろ浴びるほど本を読みたい欲が高まっているのだけれど、そういうわけにもいかない。

夢にある女の子が出てきた。 私はその子に複雑な気持ちを抱いている。 目が覚めたあとでも、やりきれない思いが霧のように胸にわだかまったままだ。

整うまで待ってたら終わってしまう。