東京に戻りました



13日間の鳥取滞在から今日帰ってきました。
今年の鳥取は例年の5倍も雪が降ったとかで寒さも厳しかったのだけれど、その雪もまた楽しく過ごすことができました。

秋の1週間と今回の2週間弱のレジデンスの機会をいただけたことはこの作品にとってとてもいいことだったと思う。
今までの「踊りに行くぜ!!」はたとえばコンドルズの近藤良平さんとか康本雅子さんとかきたまりさんとかしげやんとか著名な、あちこちで作品を発表しているダンサー/作家が出演することが多かったのだけれど、今回の「踊りに行くぜ!!セカンド」は私たちのような、まだ世に出ていない若い作家・作品を育てようという趣旨でJCDNがそれぞれの劇場に働きかけてこうして場所を提供していただいている。
今回は、東京で他の仕事をしながら/生活のことをしながら(といってももちろんそれぞれの場所でも生活あるんだけど)という環境から離れて作品のことだけをずっと考えて、ずっとメンバーと顔をつき合わせている、という環境・状況が作品に反映されるのかということを見ていただける「踊りに行くぜ!!セカンド」の第一回でもあった。
生活の場所を一転して、たとえば毎日の瑣末なことからしばし離れて作品づくりに専念できるとそのことはとても幸せなことだったけれど、これを「ありがたいなあ」なんてぼんやり受けとるのではなくて、もしそれが自分に、とかこれからの舞台芸術に関わるひとにとって大事なことだと実感したのであれば、動かなきゃいけない。
どんな方面からアプローチできるかはわからないけど。

自分が住んでいる場所、自分にとっての日常のなかでしかものを考えたり感じたりすることはできない。知らないうちに限られている。
なのに自分の住んでいる場所や自分の日常のことは分からなくなっている。
毎日それをちゃんと手にとっているはずなのに。
でもここには別の生活があって、東京/都会というものへの感覚的な、物理的な距離のようなものももちろんわたしとは別のものがあって、町の歴史もあって、ここに暮らすと聞えてくる音とか見ている風景とかひととの温度のようなものもあって、そういうものの中で、表現することは自分が持っているうすっぺらい世界だけのものではありたくないなあ、ということを思う。
鳥の劇場の照明の齋藤さんと話したんだけど(偶然だけど高校1年の時同じクラスだった)、芝居は伝わるのに時間がかかるけど、踊りは瞬時に伝わるよね、という話をしていたのだけれど、そういう、「なんか説明はうまくできないけどぐっときた」みたいなものはどこに住んで何語を話していても踊らない人種はいないのと同じように生きていることに繋がっていて、だからそのことを感がえ続けるしかないような気がする。

町の節分大会で鬼をやったのだけれど、そのときの様子をいんしゅう鹿野まちづくり協議会の山田さんがブログに書いてくださいました。こちら→