ぜいにくだらけ



からだのなかをくすぐるものごとに、静かに耳を傾ける時間がほしいな。
忙しいから難しいのではなくてただ、どこをめくったら鮮明に見えるかを感じ取っていないだけ。
あっちにもこっちにもシフトするほど器用じゃない。
そろそろほんとうの意味で自覚するべき。
海の底にもぐったらなかなか浮かべないたちだし、舟に揺られながらではたくさん取りこぼしてしまう。
何度もやりなおせるほど、私の集中力は従順じゃない。

濁った水面をどこかで吹き払いたい。
もちろん吹き払えないそのもがきも含めて、わたしは望んでいるのだけれど。