道標



出し尽くされた世界の中に、なにをさしだしたらいいだろう。
ただ場所を見つけて落ち着くのではなくて。

きっとそういうところも360度に対してはたらきかけることはできなくて、
そうしようとするとただ、手持ちを配るだけの行為になる。


とめどないものを選び出さないといけない。
目を閉じないと感じられないふわふわした香りではなくて、目を閉じてもかたどれる実在を。