* 静かにひびきあう



じっくりと見つめながら話す。
なにを感じているんだろう。
この揺れは、どこから?何故だろう?
わたしが動かされるのはどんな部分?
ふと浮かんだことを感覚的に出す。
いろんな方法をえらびとって。

やっぱり、よく間違える。
こんなふうに了見の狭いことを言いたいのではなかった。
わたしに引き寄せてしまうつもりじゃなかった。
ここに書いているようにして息をつめるようにしてことばを選んでいたら、陽がくれてしまう。

置いてきてしまったもの、知らぬ間にはぐくみ育ててきてしまったもの、
逃れられないこと、
漠然と点在する類似。
糸ですくって繋げるみたいにクリアになってゆく。

今とても濁っていて、探りたいものがなかなか見えない、とも思う。
ぎざぎざは私のなかにあったのかもしれない、とも。
そのことに日々、気づかされる。
痛みを感じながらもまだ谷底を見ていないからできるかぎりさぼろうと考えている。
ここまできてもまだ、ごまかすことを考えている。

澄んだ彼女を見ていると、その旅も幸福も苦しみも、まっさらだからこそまぶしく見える。
まぶしい、なんて、そんなふうになにもかも終わってくれたわけじゃないだろうことも少しは知っているつもり。
だけどあえて。

ひとみを開いてそこになにが映るのか、聞きたいと思う。

きっと、ある部分では、じぶんじしんに覆われている本人よりもよそから見ている私の感覚の方が、あてになる。
…ことも、あるかもしれない。

パリのカフェの写真をプレゼント。
どんな風に懐かしい地を感じたのか、いつか教えてね。