ちゅんはあまり元気じゃありません



ちゅんの調子があまりよくありません。
お医者さんに見てもらって骨には(分かる範囲では)異常がないし、栄養のことや生活環境にも問題はそんなにないとの診断だったのだけれどやはり毎日ちょっとずつよくない方向に進行しているようにみえます。
お薬もちゅんが穴にくちばしをつっこむのが好きだからストローであげてみたりして毎日ちょっとずつ飲ませているんだけれど、効果があるのかわからない感じ。どうしても足がきかなくて前につんのめってしまう。
朝はまだちょっと元気なんだけど夜になるとほとんど動かずに肩とか足にとまってじっとうずくまっている。なんとなく足が麻痺しているようにみえるのでもしかしたら脊椎を痛めたか、それかなにかウイルスが神経に入ってしまったのでは…と素人判断だけれど。
ずっとそばにいてあげられればいいけれどそうもいかないので夕食を食べるときにおなかのところに置いて背中を撫でている。
いつも羽根が生え変わったあとは元気すぎて私を襲い、手や顔が傷だらけになって非常に困るのだけれど、それでもいいから元気になってよね、と話しかけている。
ふんわりまあるくなってじっとしているちゅんは可愛いけれど、どこかが痛かったり苦しかったりするのかなあ、でも分かってあげられないしどうしてあげていいかもわからない。
私が撫でたぶんだけ元気になればいいのに。
私の元気を9割くらいあげるのに。
巣から落ちて親鳥に見放された時点でちゅんの命はないはずだった。でもそれと今私の手の中でちゅんが元気なくうずくまっていることとは違う話。
なんとか元気になってほしいんだけどな。もうちゅんの生命力に頼るしかないのかな…。命をどうこうできないのはわかってるんだけどできることがあるなら知りたい。
でも本人は目をくりくりさせて、私が美味しいものを食べようとするとよたよた飛んでくるし私が帰るとびーびー出迎えてくれる。
気持ちが元気ならばいいなあと思う。せめて。

元気になれよ、と見つめながら、ほんとうにこの子はきれいだなあと思う。
いっぽんいっぽんの羽根や、太ったレモンみたいな目の形や、くちばしのカーブ。
きゅうっと焦点を絞るときのひとみ。
くちばしで長い尾をしごくしぐさ。

元気になって。
手に負えないわがままを代わりに身につけてもいいから。

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写真は友人にもらったバードコール。
きゅきゅきゅ、とまわすとひとりごと言っているみたいな鳥の声に聴こえる。
バードウォッチングの時に使うんだって。