ことりの骨



やっと、ちゅんを連れて病院にいくことができた。

近所の鳥専門の病院は全然電話が通じず、4つ先の駅にある病院もしばらく休暇だから見てあげることはできないんですよ、とおっしゃり先生がアドバイスをくれるのみ。
途方に暮れてずっと様子を見てきたけれど日に日に動かなくなり、足が踏ん張れないから飛ぶことも少なくなってきた。
これはじっと恢復を待っていたら手遅れになると、思い切って電車で1時間かかるところまで連れてゆく。
ネットでお話をした方の行きつけの病院でもあるということで安心感があったし、電話で相談したときも、時間外でもいいからできれば連れてきてくださいと言ってくれて信頼できそうだった。

触診をしてもレントゲンをとっても骨に異常はなさそう。
栄養のことも、そんなに間違ったご飯の与え方ではなかったようだ。
腫瘍のようなものもないし、目もきれいだし、元気ですね、と先生は言う。
けれど、足を触るとひっこめるのを見て足が痛いみたいなことが分かる。
あまり触らない部分だから触るのを嫌って足をばたつかせるのかと思っていたら、痛かったんだ。
ごめんね、気づかなかった。

どうして痛いのかはわからない。
骨がずれている様子はないけれど脊椎に異常があるのかもしれないし、内臓からくる神経疾患かもしれない。
これ以上は様子を見ながらにしましょう、ということで炎症止めと栄養剤をもらって帰ってきた。


レントゲンの写真がすごく可笑しくてかえるみたいじゃないですか!とずっと笑っていた。
足と羽根をセロテープで押さえられてレントゲンを撮ってもらったみたい。
本人の気持ちを想像すると可哀想だけど、わらってしまう。
帰りに、この写真をくださいって言ったら、1枚しかないからあげられないんです、といわれたので写真を撮らせてもらった。

それにしても綺麗だ。
骨が大好きだし、ちゅんのことも大好きだし、なんだかちょっとどきどきと興奮してしまう。
まだ生きてるのに骨が見えてしまうことに。 変態みたいかな。

帰ってきたらぼさぼさになったからだを一生懸命振るって毛を整えていた。
やけくそみたいにご飯も食べた。
ちゃんとお薬も飲んだ。 お医者さんのところでもおとなしくしてて先生に誉められた。
いい子だったね、ちゅん。
でも、写真は格好悪いね・・・。