ほかの輪郭のこと



眠っているちゅんを見て、羽根を構成しているものはやっぱり毛なんだなあ、と思う。
すうすう寝息を立ててまあるいふくらみが前後に揺れているのを見て、どうしてこの生きものがここにいるんだろう、と思う。
赤ちゃんのときてのひらのなかであたためながらほんとうには眠らないように眠って、鳴けばごはんをあげて、よくこんなに育ってくれたと思う。
こういう大きな鳥をひとが育てるのは難しいんだって。

私の手にとまってうとうとするとかっと足の裏が熱くなる。
目を覗くとちゅんも目玉を動かしてフォーカスをあわせてくる。
ずっと息をしている。
生きている、ほかの輪郭。

わたしが見なきゃいけないのはわたしの中の問題じゃない。
わたしが触れ合いたい、ほかの輪郭のことだ。




ちゅんはこんなふうにまんまるになって寝ています。
最初、顔がどこにあるのかわからなかった。
(脇の下にしまっている)

高い観葉植物の上の方で寝ているのでなかなか間近で撮れない。