* ぬるい反射



思わぬところに潜みくすぶっている止まった時間は、胸のまんなかから顔を出す

みぞおちはふれることがこわい
たぶんきっとそこに仕舞われ、ごとごとと製造中だからだ


せかいをどこでとらえているんだろう?
目を閉じてアンテナみたいになる。
でも、だめ。
目覚めているときだけはわたしの好きにならない。

ふたごのいもうとに逢った。
わたしの見るものをみているひとたちをさぐった。
斜めに進む手のとらえるものをうつしとった。
もうじゅうぶんだというように、あの時間はねじを振り切る。

流れる川の表面が急にふきはらわれ空がにごるように渡り、手をひろげる。
どうじに一点を焦がすほどみつめて、わけて、わけて、わけてゆく。

そのくりかえしだ。