* 淡路島日記/漁師のおじさんもうひとり



たちうお。
小さい頃よくお母さんがホワイトソースをかけるムニエルにしてくれた。
骨がするどくて皮をむいたすぐしたの皮膚に銀色がうつってきれいだった。

魚の骨はとても肉に密着しているけれど、ひとはどうなんだろう?
なんとなく、肉はにくの膜につつまれて骨と接しているように考えていた。
どうなんだろう。


おじちゃんはあんまり私たちを相手にしないで、さっさと向こうに行ってしまった。
手づかみのさかなとひょうひょうとした歩きは一瞬私たちを黙らせたのを覚えている。
なんだか、不思議なずれだった。


こんなふうに私たちの踊る風車が見える、漁港でのできごとでした。


風車のしたで