地球時間/象のそばに



帰っておうちで夕ご飯をもぐもぐ食べながらTVをつけたら『地球時間』という番組が流れた。
自然保護区の象と、彼らをみまもる人間たちが出てくる。

象って大きくて皮膚も固くて動きもゆっくりだからなんとなく恐竜みたいなイメージがあったんだけど、とてもこころの動きの見える動物なんだ。
赤ちゃん象がぐるぐるからまって遊ぶ場面は「うきゃー」って興奮してもみくちゃになっちゃっている興奮が伝わってきたし、ケガをした子供を気遣う仲間の視線のやさしいこと。

足を骨折した赤ちゃんの治療をするシーンで、まずはお母さんとひきはなさなきゃいけないのに、麻酔で眠ったお母さんの周りを子供はぐるぐると離れようとしない。
おずおずと長い鼻でからだをさぐる様子はいじらしくて、大丈夫だよー、って言ってあげたくなった。

あんなふうにジープに座って、アフリカの強い日差しをなんにもしない肌に受けて、いきるものを見つめているひとがいるんだ。
私がなにかをつくりたいとか生み出したいと感じるその衝動は、あんなふうに生きることができていない自分の補完なのかもしれないなあ。