横浜散歩2



お気に入りのお店の裏をずんずん進んだところが蔦に覆われている。
蔦にはなぜか惹かれてしまう。
苔にもだけど。

もう今はないのだけれど、私のうちには長年元気だった観葉植物があった。
ポトスなのかな?ハート型の葉っぱは黄緑とクリーム色のしましまで、ぐんぐんよく伸びた。
鴨居にあたる高さのところに這わせてあったんだけど、部屋を一周するくらいに育っていた。
うちは誰もが植物がなんとなく好きなので伸び放題にさせているようなところがあった。
ベランダにも、もう家の中には入りきれないくらい高くなった植物があったし(これも名前を知らない)。
台風の時に家のなかに全部の植物をしまうと、まるでジャングルみたいだった。
それなのに、ベランダの工事のためにほとんど全てを処分してしまった。
家の中に入れておくことのできないものばっかりだったから。
隣の家とのさかいに絡み付いていたジャスミンとか、ひとのうちの方までぐんと伸びて遠くから見てもすぐうちだと分かるあのにょきにょきくんとか、あたまでっかちになった金のなる木とか、あれがもうないのだと思うと時々淋しくなる。


こういう蔓は枯れて死んでいるのかと思いきや、今くらいの季節になると青々と葉っぱを広げていて生きていたのかとびっくりすることがある。
会社に行く途中の倉庫みたいな建物にもやはりとてもいい様子で蔦が這っているのだけれど、ぴちぴちの葉と枯れたような枝があまりに不似合いでみとれてしまう。

この蔦もきっと今頃は元気で、建物に色を添えているんだろう。