* ゴットランド2日目、ひとりカフェ/3.feb.



Sannaと分かれたあと、昨日よりも元気だったからもっと町をぶらぶらしたかったのだけれど、大分雨が激しくなってきたのでカフェに避難。
早い時間だったからかお店はしいんとしていて、開店前のようだった。
入っていい?と聞くとどうぞ、と笑顔で迎えてくれた。
可愛らしいお店の中。
お店でじっくり本を読んだりはがきを書いたりしたらいいのに動悸がおさまらなくておちつかない。
旅の間はずうっとそんなふうにどきどき、緊張がほぐれることがなかった。


昼頃になってお客さんが増えてきた。
雨も止んだのであと少しだけ歩こうと思う。
フェリーの時間は16時。


なんでこんな季節に来たの?
と誰もに訊かれた。
ゴットランドは夏には薔薇が咲き乱れてとても綺麗なんだって。
『魔女の宅急便』のモデルになった坂は窓際にその名残の蔓がたくさんからまっていた。

でもやっぱり私は、色とりどりの季節じゃなくて灰色と土の色の、淋しくてしんしんと冷える時期にゴットランドを見ることができてよかったと思う。
熱がいっぱいあって、ちょっとふらふらしながらゆっくりしか歩けなくて、雨に打たれたり風の波の前で立ち尽くしたり、一本の樹によりかかったりして、おなかもすいていて。


でもいつか、島のひとが美しいよ、とおすすめしてくれた季節にも訪れたい。

Feliciaは大きく、美人になっているだろうな。