* 塵の音符



この雑音が洩れ出して静電気のように漂っているんじゃないかという気がする。
深呼吸や空を見上げることでも澄まないから歯を噛み締めてばかり。
どうしたらいいのかはまだわからないけどぐいぐいおしつぶされて押し上げるその合間に、確かに今までとは違う、新しい手応えがときどき舞い込んでくる。
またたくような刹那。強くないけれど冬の星みたいに鮮烈。
それが具体的に何であるのか、記しておくべきなのだろうな。
でもあまりにふいであったりつかみづらいことであるので、光を当てられたその印象だけが残る。何か新しいことを感じたけど何だったっけ、ということになってしまう。


年が新しく変わることっていいことだ。仕切りなおすことができるから。
繰り返すからこそ新たになれる。
このこともあらゆる場所で見つけるな。

来年は、練り直そう。
見なおすべきところははっきりしている。そこが積み上がれば、ずいぶんと変わるだろう。
今の鈍感なからだや精神でなんとか潜り込みまさぐっていたものを、澄んだからだとこころで受け取ったらどんなに心地いいだろう。
なにが見つかるだろう。

もうどんなことにも言い訳したくないな。
きっとしちゃうのがわたしなんだけど、くさびを打っておこう。