2011-11-14 昼過ぎの電車 日記 ふと急にここにいることが心許なく感じる瞬間がある。ただ誰もいない電車のあたためられた座席に座る時。ベランダにふいにひんやりと風が入ってきた時。それは満たされていることとも、何か悲しい気持ちでいることとも関係がない。隙間にぽとんと落ちてしまったような、理由のないざわめき。座席によじ登った子どもが、ふいに射した夕日をまぶしがって目を背ける。影から出るたびにそれをやるから可笑しくなる。秋も子どもも、たっぷりと満ちているからいいのかもしれない。