夢/幽閉、花の発生する町

夢。
その屋敷の主人は2人の女の人を閉じ込めている設定になっている。
わたしはそのうちのひとりで、実はその彼とは昔馴染みで仲がいい。けれど彼も私もその設定からは逃げられない。
設定的には非常にどろどろしているけど実際は、なにかままごとのような関係。

3人の暮らしに疲れて屋敷を抜け出す。
明かりを持って出たのに慣れているからつけずに歩いてふとつけたら自分がもう少しで墜落しそうだったことを知る。
傍にもうひとりの女が来た。今わたしとても危ないところだったんだよ、と話す。
女は驚いてどうしていつもそうやって向こう見ずなの、と心配する。
屋敷をあとにするわたしを心配する。


町は色とりどりの花や植物が闇を照らしている。
見たことのない色の花、見たことのないかたちの樹。
濃い緑がおおう土と少し湿った空気。
ここは植物が組成されやすい構造でできている。
町まで導くロープにも花が絡みつくように生えている。
町のひとはいつもそれぞれが花のことで挨拶をして、花のことを気にかけている。

+

このごろ知らない花を夢でよく見る。
いつも何かをかなしく打ち捨てて、けれどそれがいちばん必要な解放のあとのあたたかい世界で。
時間は宵。
闇のなかの花はほんとうにきれいだ。