鳥の劇場



鳥取の鹿野町にある鳥の劇場にきています。
「踊りに行くぜ!?」の本番は来年の1〜3月なのだけれど(鳥取・福岡・伊丹・東京で本公演があります)その前に1週間、みっちり創作をするために。

この劇場は町と手を結んでワークショップとか舞台活動とかアーティストの招聘をしているので、町のみなさんがここでの公演のことを知っているし、参加したことのあるひとも多いというなんとも贅沢で素敵な場です。
もともと学校だった場所に少しずつ手を入れて今の劇場に仕上げていったとのこと。
稽古場は大きな窓から光と風が入って気持ちがいいし、舞台は体育館の名残があって面白い場所です。

滞在させていただいているのは古いおうちで、土間や上がりぶちがあって、台所には釜の名残があったり畳がふわふわうねっていたり蔵があったり、懐かしいかんじ。
町中色とりどりの花が咲き乱れていて、側溝に流れる水の音がして、歩くのが楽しいです。
コンビニもすごく遠くにしかないし観光もできずほとんどここに閉じ込められて過ごすのだけれど、お野菜もおいしいしお隣の果実の樹にたくさんヒヨドリが遊んでいるし、何よりこんなにクリエイションに集中できることは幸せだなぁとこころが穏やか。

作品としてはまだまだ未完成でなにを浮き上がらせたら面白いのか、どんなところをつけば観ているひとと何かしらを共有できる可能性があるのかがはっきりしておらず、試行錯誤の連続ではあるけれど。

今は午前中の稽古を終えてご飯を食べ、買い出しをして、ちょっと休憩しているところ。
そんな日がしばらく続きます。

とても驚いたのだけれど、高校時代の同級生がこの劇場で働いていました。
今回ここに来るにあたって演出家はそのひととずっとやりとりをしていたのに、この劇場の紹介ビデオを観て初めて知って。
こんな偶然、すごい。
しかも彼が演劇に携わるようになったのは私が舞台に携わるようになったのと同じ時期(学園祭の時)だったと思うからなおさら。
今そのひとは小豆島に公演に出かけているのでまだ挨拶もしていないのだけど、驚くかな。
覚えているかな。