* Dance Sangaの本番が終わりました



本番が無事に終わりました。
たくさんの方によかったよ、とことばをいただきました。
打ち上げにはダンス批評家のかたがたもいらしてくださったのだけれどその方たちにことばを頂いて、私たちがどういうところから出発してどういう感触を舞台上につくりたかったか、という一番そこに生まれたらいいな、という部分が見えた実感を得て、涙が出るくらいうれしかった。

今回の作品は、去年1年間恩恵さんのもとでクリエイションをしてきた仲間6人の作品。
毎週木曜日に集まって丁寧に積み上げてきたものを、なんとかかたちにしたいという思いがこもっていました。
感情やものがたりを持ち込むことなく、人間の共通して持っている行動や感触をしたじきにして、なにをそこに提示したらそれが喚起されるか…というような試行錯誤。
創る過程もすごくたのしくて、途方に暮れるくらい時々難しくて、おまけにそれとはまったく別に自分自身の動きのことでもんもんとしていて頭がクレヨンスクラッチの絵みたいにきしきしがさがさ、めまぐるしかった。
けれど集まるとそのこんがらがった糸をすっとつまみ出して整然とととのえてくれたり、こまかな気づきをくれたり、ときには作品から離れて色んな話をして笑ったり…この期間をとおして、さらにこのメンバーと近づけた気がした。なんというか、どういうダンサーであるかということを通して、ということなんだけど。

とても面白い作品になるだろうというビジョンはあたまのなかでどんどん編まれていっていたんだけど、実際そういう風にからだが動くか、このからだのスピードが想像のような感触と一致するかということはまた別の話。
でも外から見ていただいた感想を聞いて、かたちになっていたのだなあということがじんわりと嬉しく、6人でにっこりしました。
なによりどうしても出演できなかったメンバーの1人が評価してくれたことが嬉しかった。

この作品はもっと膨らませてもういちどどこかで発表できたらいいなあと思っています。


自分としての問題は山積み。
創る人間としては致命的なのではないか?と呆然とするくらい、ビジョンが全体像にすぐつながらない。
だから自分ひとりで踊ってしまうのね…と、ダンサーとしての欠点もおなじところにあると気付いて。
イメージの視野が狭く曖昧なこと。
それから、からだに余分なテンションがある。
無駄が多すぎる。
シンプルじゃないからスピードが出ない。
ドライにからっと動けない。
ほんとに、私は変な感情とかテンションとか訓練されていない整然としていない運動神経ばっかりで動いていたんだなあと、痛切に感じた。

でも、もちろんこういう不得意な部分ばかりを見て落ち込むつもりはなく、じゃあ自分には何ができるんだろうということと、是非とも不得意を見つめなおしてひっくりかえしたいと思ってもいるので、日々修行だなと決意を新たにしています。

応援くださってほんとうにありがとう。

+

さっそく今日はマスナリジュンさんの個展と、いつもお世話になっているナユタさんの劇団のお芝居(なんと、今日でしばらく活動休止するそう…)、そして夜中から車を飛ばしてもらって九十九里で走るTシャツの撮影。
楽しみ!

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●劇団恋におちたシェイクスピア最新作『Sweet and Lowdown』
作・演出:長内那由多
出演:清野祐美 栗明美生 長内那由多
日時:7月18日(土) @阿佐ヶ谷ひつじ座