* 目覚めが押し寄せる



多分とても緊張していたんだろうと思う。
そのこわばりはまだ解けないけれどでも少しだけ、大丈夫だ、と思えた。

頑張れるはずなのに頑張っていないことに気付くととたんに私は駄目だ。実際の出来、不出来には関係がない。
自分が納得のゆくまで努力するか、または努力しないでもいいんだって許すまで、いつまでもどきどきして自己嫌悪を抱えている。

問題はいつもすべて自分の中から生まれて、自分のいけない部分をもぐもぐ食べながら膨らんで、そして終結も自分次第。誰かのせいということはほとんどなくて(きっかけである場合はもちろんあるけど)、だから余計な面倒がないとも言えるし、でもだからこそなかなか解決しないとも言える。
解決もほんとうの意味で解決をするわけじゃなかったりするから(なんとなくいいことがあっていい気持ちになったから帳消し、みたいなこともある。つくづくいい加減。)波のように周期的に同じ問題にぶち当たる。
懲りないし発展のない人間だなあとも思うし、けれど私が本当に悩むのは私の根本的な問題であるのだから、いつまでもするっと解決しないのは当然だなあとも思うし。
これは、もう付き合ってゆくしかないんだろうな。

コントラステのリハーサルが始まってスケジュール的にはタイトになるんだけど、やっぱりこうして踊っていられることこそが幸せなんだなあ、と、そんな場合じゃないのにリハーサル中にじいんとうれしくなったりする。
もう4年目。
私がここでできることは何だろう、と考える。
今までも考えなかったわけじゃない。
でも、今だから考える。

すっかり春。
かえるももしゃもしゃした花芽も花粉も、うつうつとした気持ちもやわらかくてぴかぴかした青い葉も、肌の痒みもオケラもみみずも、ちゅんの新しい羽根も眩しい空も、全部目を覚まして動き出す。
こうして、どんとこい!って待ち受けておこう。